
女子ゴルフ:サントリーレディス◇最終日◇15日◇兵庫・六甲国際GC(6457ヤード、パー72)◇賞金総額8000万円(優勝1440万円)
22歳の誕生日に、父の日に、日本の賞金女王・上田桃子(ソニー)が涙の逆転Vを飾った。 パットに苦しみながらもパープレーの72にまとめ、通算7アンダーとし、06年賞金女王大山志保(31)との2打差を逆転した。
通算7アンダーで今季初優勝、国内ツアー通算6勝目となる。 米ツアーから一時帰国しての参戦で精神力、技術ともに成長した姿を披露し、父功一さん(52)へ最高の恩返しも果たした。
優勝を決めたとたん崩れ落ちるように、上田が18番グリーンでしゃがみ込んだ。 そして込みあげる涙。 左手で口元を押さえ、川口淳キャディーと抱き合った。
22歳の誕生日に、06年女王大山との激闘を制した。緊張から放たれると、全身から一気に力が抜けたのだろう。
それにしても上田のあの姿は、感動ですね。 22歳の女の子に戻った瞬間でもあった。
もう最高ですね。 父の日の最高のプレゼントにもなったし、自分へのご褒美ももらえた。 こんな日はないですとコメントした。
涙をふいて、父功一さんと握手した。 米ツアーに参戦する今季、帯同する母八重子さん(58)と違い、父は熊本で留守番役。いつもメールや電話で「大丈夫だよ」と励ましてくれる。
「後ろは絶対に振り返るな」。 05年のプロ合格時に贈られた言葉は、ずっと心の中にある。「最高の恩返しができた」という。
勝負を決めたのは、米ツアーで磨いた技だった。 大山と首位に並んで迎えた18番。 グリーン手前から約20ヤードのアプローチを、ピッチングウエッジで転がした。
昨季まで転がして寄せることは皆無だったが、米ツアーの難コースを経験し「ランニングアプローチ」の重要性を実感した。覚えたての技で50センチに寄せてパーを拾い、ボギーとした大山を振り切った。
米国で5月に2週連続予選落ちの屈辱も味わった。 「すごく苦しく、つらい時期もあった」。 だからこそ3カ月ぶりの日本では結果にこだわったという。
会場の六甲国際GCは05年から拠点を置くゴルフ場。この日も1メートル前後のパットを3度外すなど、厳しい展開になったが「このコースでは私が一番練習してる」と気持ちを奮い立たせた。
26日開幕の全米女子オープンへ向け20日には渡米する。 「もっともっと精神的に強くならないと。今度はアメリカで勝ちたい。 もっと強くなって日本に戻ってきます」。米ツアーVへ、夢のメジャー制覇へ、最高の弾みをつけた。
22歳の勝負にかけるプロから涙で動けなくなる女の子に戻り、そして今、さらに強く磨きをかけて世界を目指す!